ビアンケッロ・デル・メタウロDOCはマルケ州北部、ペーザロ・エ・ウルビーノ県をアドリア海に向かって流れるメタウロ川に沿う丘陵地帯のみに広がる限定されたワイン産地で1969年にDOCとして認可を受けました。2016年現在、栽培面積は244ha、16件のワイナリーしか存在しません。ワインは土着品種のビアンケッロ種を95%以上使うことが義務付けられています。メタウロ川流域のワインは昔から美味しいことで知られていて、ローマの歴史家タキトゥスは第二次ポエニ戦争におけるメタゥルス(メタウロ)の戦い(紀元前207年)について「この戦いのカルタゴ軍の敗因は、戦場だったメタウロ川周辺に漂う白ワインの芳しい香りとその味の虜になってしまったから」と書き記しています。
アジェンダ・アグリコーラ・グエリエリは19世紀後半にグエリエリ家によって創業された大農家で、アドリア海から内陸10kmの位置するチェラーザ村近郊で葡萄畑45ha、麦畑120ha、オリーブ畑30haを所有します。現在は5代目のルカ・グエリエリ氏と息子のアルベルト氏、娘のマリア・ジュリア氏が中心となり、その他25人の信頼できる通年通して働く社員と共に、全て自社畑から造られるワイン、乾燥パスタ、オリーブオイルを製造しています。環境に配慮した自然な農業を心がけており、本当に必要がある場合を除いては農薬を使用しません。またファームハウスの屋根にあるソーラーパネルにより電量を賄っています。
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