ワイナリーはクロアチアの首都ザグレブの南東に広がるワイン産地モスラヴィーナ(Moslavina)のクティナ(Kutina)村にあります。モスラヴィーナは大陸性気候で、葡萄畑は主にモスラヴァチュカ山の南西のスロープに沿って広がり、シュクレット(?krlet)種やモスラヴァッツ(Moslavac)種、ディシェチャ・ラニナ(Di?e?a ranina)種など、このエリア特有の品種が多くみられる地場品種の宝庫のようなところです。
ヤンチャール家は5代に渡り葡萄畑を持つ農家ですが、醸造するワインは全て自家消費用でした。
5代目のゾラン・ヤンチャール氏はザグレブとポゼガの大学で栽培学と醸造学を学び、現在はモスラヴィーナのワイン組合長と果実栽培組合長と農業高校の教師を兼務しています。ワイナリーは2009年にゾラン氏により創業しました。現在、ゾラン氏一人で1.1haの畑のケアとワイン造りを行っています。
シュクレット種はモスラヴィーナ原産の地葡萄でクロアチアにしか存在せず、モスラヴィーナの他にはポクプリエ地区で少し造られるのみの葡萄です。完熟時にオレンジがかった黄金色になり、赤みを帯びたソバカスのような斑点が出ることからドイツ語の「斑点」や「朱」を意味するシャーラ(scharlach)が語源となり名前となったと言われています。