このシャトーは、第二次世界大戦中に破壊されていましたが、1992年に現在の当主であるジャン・ルイ・ラフォール氏が再建し、改めてワインの生産を再スタートさせたという経緯があります。所有する畑はジロンド川近くに10ha。サンテステフ村の「シャトー・サンテステフ」や「シャトー・メイネ」も近い場所です。栽培する葡萄の平均樹齢は40年を越しており、カベルネソーヴィニヨンのほか、メルロー、プティヴェルト、カベルネフランなどを栽培。畑の土壌は、粘土質の石灰岩土壌に砂利が混ざり、サンテステフらしい土壌であるといえます。収穫は手摘みにこだわり、葡萄を粉砕後は低温発酵に3日間。アルコール発酵開始後も、冷却装置が作動し自動的に温度がコントロールされ、温度管理は徹底されています。また、キャップの上からポンピングオーバーをする過程もあり、発酵後のポストマセレーションに4週間。一部は樽内でのマロラクティック発酵の過程もあります。熟成段階では、フレンチオーク樽(新樽比率40%)を使用し18か月熟成した後に瓶詰めとなります。重厚感のある特長は、サンテステフらしさの表れであり、エレガンスさも質の高い酸味によって引き出されています。ボルドーの当たり年である1998年は、記念日などのお祝いにもふさわしい1本です。