カラブリア州は全長248km、ティレニア海とイオニア海に挟まれた細長い半島で、その幅は平均60km、最も狭い部分は36km。カラブリア州を代表するワイン、「チロ」。ガリオッポ種で造るワインは古代ギリシャ時代、オリンピックの際に競技者の勝利者に贈られていたと云われています。葡萄の栽培地は半島北東部の丘陵の村チロと海岸の町チロ・マリーナ周辺にあります。イオニア海の海岸沿いの傾斜面の畑は、ギリシャ時代から名の知られた伝統的な葡萄栽培地です。ガリオッポ種で造る赤ワインは、この地方で最も評価の高いワインですが、かつてはその高名に値しないものが多く出回っていました。しかし今では醸造技術の向上に伴い、その名にふさわしいスタイルを取り戻しています。生産者のカラブレッタ家は1960年代からこの地で葡萄を造っていましたが、4代目でエノログのカタルド氏を中心に3兄妹が協力して2008年にワイナリーを創業しました。所有面積は13.5ha。葡萄の樹は老木よりマサールセレクション(野生種選別)で植樹しており、オーガニック農法を実践。収穫は全て手摘み。野生酵母での醸造にこだわり、ワイン造りを行っています。